デザインにおける「伝わる」とは・・

アイキャッチ

先日のカンブリア宮殿、アートディレクターの佐藤可士和さんでしたね。

番組中に可士和さんが何度か口にしていた言葉
伝わらなければ存在しないと一緒

そもそも伝わる、伝わらないってどういうことか・・

人に何かを伝えるのに最も一般的な手段は「説明」です。
言語を使って説明することは人類が最も得意とする情報伝達手段の一つです。
私もご多分に漏れず説明するのが得意(好き)です。

「説明」の場合には、伝わったかどうかというのは、
相手が「理解」したかどうかということに尽きると思います。

では、商用デザインで考えた場合はどうでしょうか。

それが企業ロゴであろうが、DTPであろうと、
ブランドやイベントのコンセプトを伝えるのに言葉で説明しても、
誰も読んではくれませんし、非常に効率の悪い伝えた方になってしまいます。
仮にキャッチコピーなどを使用したとしても説明ではありません。

しかし、視覚情報は勝手に目に入ってくるものですから、
何も意識をしていなくても、脳は勝手にそこから何かを感じます。

かっこいい 美味しそう 楽しそう 暖かそう 美しい

つまり、デザインの場合には伝わったかどうかというのは、
そういったことを相手が「感じた」かどうかということ。

そして、その伝えたいことを、見た人が勝手に感じるように仕向けるのが、
私たちのあるべき仕事のスタイルということになります。

更に、webの場合はそれだけはありません。

iPhoneに始まり、ここ数年でweb業界でもよく使われた売り文句、
「直感的に」操作できる操作性というのも、これまた同じことです。

禁煙マークだって、非常口の誘導灯だって、みんな同じです。もちろんコンセプトも。
見た人やいた人に「わかりませんでした。」って言われたら、
その結果が全てです。
だから「伝わらなければ存在しないと一緒」ということなのだと思います。

非常口のピクトグラムがスキップだったら

アイキャッチにも使用した非常口の「スキップバージョンw」
まぁこれは完全に世の中に浸透しているサインですから話は違いますが、
もし、これがデザインされて採用された当時(昭和初期?)なら、
きっと逃げ遅れる人が沢山いたことでしょうね。

日々そんなことを考えながら歩いていると、街は学ぶべき秀逸デザインに溢れています。

例えばこれ。マクドナルドの24時間営業のサイン

ノース天神にある24マックのサイン

時計という身近なものをオブジェクトのベースにして、
「昼も夜も営業してますよ。」ということが直感的に分かります。
(24って書いてあるし。苦笑)
グローバル企業ならでは素晴らしいアイデアですね。

日々、勉強。

おまけ。
これはこれで目にした人は絶対に左にあるお店を見てしまう。という、
少々強引ですが、素晴らしい手法だと思います。笑

警固のバーのイーゼル